一般社団法人ダム工学会
 
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会長挨拶

 

令和4年度
一般社団法人ダム工学会 会長

出水 重光 (でみず しげみつ)

八千代エンジニヤリング株式会社 
代表取締役社長


会長あいさつ

この度、小長井前会長の後を受けダム工学会の第27代会長に選任されました。身に余る光栄と存じ責任の重さを痛感しているところであります。小長井前会長におかれましてはコロナ禍の厳しい環境の中でダム工学会の運営にご尽力されましたことに感謝申し上げるとともに敬意を表します。

ダム工学会は一昨年に設立30周年を迎えましたが、この間にダムを取り巻く自然、社会環境が大きく変わってきました。気候変動に関する政府間パネルIPCCによる地球温暖化とそれに伴う気候変化で指摘された近未来の事象が現実化しつつあり、近年豪雨による水害が頻発しています。特に2019年10月12日に中心気圧955hPaの猛烈な勢力を保ったまま静岡県に上陸し、関東、甲信、東北地方を中心に甚大な被害をもたらした台風19号は2つの点で強く印象に残っています。一つは一時建設中止に追い込まれた八ッ場ダムが試験湛水中ながら、洪水調節効果を発揮したことがクローズアップされたこと。二つ目は被害発生後に読売新聞が実施した全国世論調査で、「政府や自治体がダムや堤防などの整備に今よりも力を入れるべき」と答えた人が85%に上り、日本経済新聞の調査でも同様の結果になったことです。ダムに対する国民の関心がこれほど高まり、また肯定的な意見が明示されたのは初めてではないでしょうか。

 国民の期待に応えて洪水調節機能を高めるための嵩上げや洪水吐の改造、降雨予測やAIを利用した管理の高度化、ICTを取り入れた施工の効率化などの取り組みが活発に行われるようになってきました。他方で国内外の脱炭素社会に向けた動きが急になり、日本では「2050年カーボンニュートラル宣言」、さらに再生エネルギーの電源割合を倍増した「第6次エネルギー基本計画」が発表されましたが、安定したクリーンエネルギーである水力発電への期待は大きいと思います。一時期ダムの建設中止が相次ぎましたが長期間をかけて調査・計画したダムも少なくありません。このとき蓄積された各種資料は大切な財産ですので埋もれさせてしまうのは惜しい気がします。なんとか復活して水力発電に活かすことができないでしょうか。また既設ダムを利用すれば施設のライフサイクルにおいて排出されるCO2などの温暖ガスを削減することができます。ダムの価値が再評価されることに対しては技術の進歩で応えていかなければなりませんので、ダム工学の研究とそれを支援し社会への還元を目指すダム工学会の重要性は高まっています。

 ところが、ダム工学会の会員数は1998年をピークに減少し始め、公共事業関係費の縮小が始まった2002年頃に一気に減り、その後も減少傾向が続き2021年度末の会員数は812名となってピーク時の40%弱まで落ち込んでしまいました。会員数の減少は予算規模の縮小に直結し、活動の衰退に繋がりかねません。学会の大事な役割に学会誌などで研究成果の発表の場を提供することがありますが、ダム工学の発行は季刊から年2回の発行に減少しました。私は論文賞の査読委員を務めさせて頂いていましたが、応募件数が少なくなってきている印象です。特に査読主査であったT類(企画計画部門)の応募は在任中に1編しかありませんでした。会員数の減少が少なからず影響していると思います。ダム工学会が学会として本来の目的を果たして社会に貢献するためには相応の会員数が不可欠です。

 学会では企画運営委員会に活性化推進小委員会を置いてダム見学会、with Dam★Nightなどの地域活動、若手の会による若手技術者勉強会やダムなんでも相談室の開催を行い、ダムの知識と関心を高める活動を積極的に行ってきました。これらの取り組みは会員誘致にも関与するものですが、この度は会員数の増加を念頭においた学会運営として理事会・企画運営委員会で次の4つの施策をとりまとめました。会員の高齢化という問題もありますのでダム工学会の将来を見越して学生などの若い層をターゲットの主体としています。

1.大学関係者、学生等のダム工学会参加など当該学会の組織強化
2.(若い層を含む)外部のダム関係団体等との連携など関係づくりの強化
3.大学や若い層などとの共同研究や行事及び若い層の活動を支援する助成等の拡充
4.社会のニーズを踏まえた研究の推進及び研究成果の効果的な活用方法の検討

 会員を一気に回復・増加する特効薬はありませんので、上記施策を具体的活動に落とし込んで継続していく必要があります。新たな取り組みが円滑にスタートして会員増加に寄与し、ダム工学会の発展に繋がるよう微力ではありますが尽力したいと存じますので、会員、理事の皆様のご支援、ご協力を賜りますことを宜しくお願い申し上げます。

以上簡単ですが、会長就任の挨拶とさせていただきます。


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