第９回ダム工学会講習会開催報告

　平成16年１月23日(金)、星陵会館において第９回ダム工学会講習会が開催された。
講演に先立ち挨拶した北川正男講習会委員長（三井住友建設ダム技術部長）は､「前半は､中国から世界各国さらに地球レベルから見たダムテーマ。後半は､稲作と共に作られてきたため池改修の新工法紹介、そして一番身近でありながら忘れられがちな存在―女性と命と水―原点からダムを見直そうという提言です。フレッシュなテーマばかりですが、それぞれに大きな課題とともに多くの解決への糸口が潜んでいます。ダム工学の視野拡大と課題抽出、ダム技術者のあり方が問われるところです。また、あらゆる機会に分かりやすく市民の方々へダムの役割について語りかけて欲しい」と語った。

　昼休みには、第20回土木学会映画ビデオコンクール準優秀賞作品　「青森県　浅虫ダム」が上映された。浅虫温泉の温泉源に影響を与えないためのダム形式の検討など、綿密な計画の内容を伝えるユニークな作品である。
　

１．「中国長江の締切に挑む　―三峡ダム仮締切工事―」

前田建設工業(株) 土木本部土木部ﾀﾞﾑ技術ｸﾞﾙｰﾌﾟ副部長
畠中勝也

２．「世界ダム事情」

国際大ダム会議副総裁　　馬場恭平

３．「人類の近未来と水資源および新エネルギー
　～ダムの未来～　」

東京工業大学大学院理工学研究科　教授　　丸山茂徳

４．「小規模アースダム改修の新工法」

独立行政法人農業工学研究所上席研究官　　谷　　茂

５．「女性と命と水」 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

財団法人ダム水源地環境整備センター　顧問　　竹村公太郎