一般社団法人ダム工学会
 
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平成23年度 東北地区現場見学会 開催報告

          
一般社団法人ダム工学会 企画運営委員会
活性化推進小委員会 東北地区幹事


 平成23年度東北地区現場見学会につきましては、下記のとおり「津軽ダム(国土交通省)施工現場」にて開催され、無事終了しましたので御報告致します。

【津軽ダム(国土交通省)の概要】
・目的:洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい、水道、工業用水道、発電
・形式:重力式コンクリート
・集水面積:172.0km2
・湛水面積:5.1km2
・堤高:97.2m
・堤頂長:342.0m
・堤体積:717,000m3
・総貯水容量:140,900千m3
・総事業費:1,620億円

 津軽ダム施工現場では、平成23年台風15号の降雨により原石山法面が一部崩壊した影響を受け、今年度工事は、当初予定していたRCDコンクリートによる堤体打設施工まで至らない計画となり、拡張レア工法(ELCM)によるダムコンクリート打設の見学となりました。
 当日は、午前7時30分にJR仙台駅をバスで出発し津軽ダムを目指しました。移動の時間を利用した車中では、東北地方整備局津軽ダム工事事務所の谷田所長より「津軽ダムの事業概要」として、ダム事業・ダム計画の概要や、津軽ダムの特徴として、既設目屋ダムを利用した半川締切による転流工の計画及び現在の状況、環境対策としての津軽ダム貯水池に湛水する旧鉱山施設への対応(既設鉱さいかん止堤)、埋蔵文化財調査などをご説明頂きました。また、ダムサイト周辺では工事用道路として整備した区間での環境配慮事項等についても車窓より眺めながらご説明頂きました。
 津軽ダム工事事務所に立ち寄り現地参加者と合流してからは、東北地方整備局津軽ダム工事事務所の湯川工事課長、並びに津軽ダム本体建設工事 間・西松特定建設工事企業体の志賀所長にもご同行して頂き、ダム施工現場に移動し現場見学を行いました。
 ダムサイトでは、まず始めに、右岸天端付近に設けられた展望所から施工現場を一望し、原石山、仮設備、打設設備(主打設設備:ケーブルクレーン2条)などの配置状況、及び現在の施工状況についてご説明を頂きました。その後、目屋ダム天端へ移動し、半川締切りによる転流工計画の説明を伺いながら、実際の転流状況を見学しました。また、目屋ダム天端への移動の際には、右岸上流に設置された骨材製造設備、バッチャープラント、濁水処理設備などのプラント施設の概要の説明頂きました。最後に堤体下流側から打設面へ移動し、拡張レヤ工法によるダムコンクリートの打設状況を、打設ブロックに隣接する堤体ブロックという至近距離から見学しながらご説明頂きました。打設面での見学では、ケーブルクレーンからグランドホッパー、トラックへのコンクリートの受渡し、ダンピング後のバイブロによる締固めといった打設作業が、一定のサイクルタイムで円滑にかつ丁寧に行われている状況を見学することができました。
 津軽ダム工事事務所への戻りの車中では質疑応答が行われ、既設鉱さいかん止堤への対応や猛禽類に対する配慮などについて質問が挙げられました。
 現場見学を終え、仙台に向かう帰りの車中においては、参加者の皆様より見学会の感想を発表していただき、普段あまり見ることのない施工現場の状況に深い興味を示されていました。また、往復の車中では土木関連のビデオ(2本)を上映し、明治時代に土木に従事され国土の礎を築かれた先人技術者の功績についても学ぶ機会といたしました。
 今回の現場見学会は、総勢36名となり、多くの方々にご参加いただきました。特に東北地方整備局津軽ダム工事事務所、及び津軽ダム本体建設工事 間・西松特定建設工事企業体の皆様には、ご多忙の中、現地案内をはじめ多大なご協力とご配慮を賜り、ここに厚く御礼申し上げます。


<平成23年度 東北地区現場見学会 概要>

1.開催期日:平成23年10月27日(木)日帰り
2.見学場所青森県 津軽ダム施工現場
3.参加人数:36名

機関 国交省 大学
関係
建設
会社
コンサル
タント
合計
人数 3 4 7 16 6 36


4.見学会及び講演会の内容

項 目 時刻 内容 備考
集合
730 ・JR仙台駅

バス移動
730
 〜1230
・見学会資料配付
・津軽タダムの事業概要説明
・土木関連ビデオ上映
・車中昼食

東北地方整備局
津軽ダム工事事務所

谷田広樹 所長

現場移動

1230
 〜1300
・工事事務所に立ち寄り、現地参加者と合流し現場へ移動  

現場見学

1300
 〜1530
・右岸展望所:展望所から現場一望、現場状況の説明
・目屋ダム天端:転流工計画説明
・原石運搬路からプラントを望む:プラント概要説明
・堤体下流:堤体打設現場見学、打設工法説明
・工事事務所戻り:車中質疑応答
東北地方整備局
津軽ダム工事事務所
湯川茂夫 工事課長

津軽ダム本体建設工事
間・西松特定建設工事
企業体
志賀正延 所長

バス移動

1530
 〜2100
・見学会の感想
・土木関連ビデオ上映
 事務局

バス移動

2100 ・JR仙台駅  



5.現地写真

 

バス車中にて津軽ダムの概要、工事用道路などについて説明を受ける

右岸展望所からの現場状況の説明を受ける

目屋ダム天端から転流工計画の説明を受ける

堤体打設面の見学。バイブロによる締固め様子に真剣に見入る見学者。

現場見学会集合写真

 

 

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