一般社団法人ダム工学会
 
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ダム工学会若手の会 第8回「語りべの会」開催報告


活性化推進小委員会

1.はじめに

 ダム工学会若手の会では、平成29年12月1日に第8回「語りべの会」を開催しました。「語りべの会」はダムに関わる技術者や学生を対象に、ダム技術やダムに関する様々な話題に触れる機会を提供するとともに、学・官・民の連携・交流を深めることを目的に開催しています。
 今回は“既存ダムの有効活用”をメインテーマに、日本水フォーラム代表理事 事務局長 竹村公太郎氏と、東京大学社会基盤学専攻特任准教授川崎昭如氏に講演を頂きました。多くの方々にご参加いただき大盛況に終わった語りべの会について以下に報告いたします。


■開催日程:平成29年12月1日(金)

■講演会場:東京工業大学 大岡山キャンパス 緑が丘ホール

■参加人数:66名(実行委員、講師を含む)

学生
(大学関係) 

官公庁
財団等

建設会社 

コンサルタント 

他、民間
一般参加 

総計
(実行委員,講師を含む) 

15 11 12 16 12 66
語りべの会の会場の様子 

2.プログラム

第8回「語りべの会」は下記のプログラムで開催しました。

 

時刻  内容  
14:00〜14:10  開催挨拶 

ダム工学会 会長
魚本 健人 

14:10〜14:20 

ダム工学会若手の会
活動方針・実績紹介 

ダム工学会若手の会 実行委員
千々和 伸浩 

14:20〜15:20 

講演@
「データ統融合が切り拓く
既存ダムの効率的活用支援と
途上国でのダム建設の意思決定支援」 

東京大学 社会基盤学専攻
特任准教授
川崎 昭如 

15:20〜15:40  休憩 
15:40〜17:10 

講演A
「日本文明とエネルギー
−既存ダム活用による水力発電−」 

日本水フォーラム
代表理事 事務局長
竹村 公太郎 

17:10〜17:15  閉会  
17: 30〜19: 00  参加者交流会  

3.講演内容

川崎昭如氏には「データ統融合が切り拓く既存ダムの効率的活用支援と途上国でのダム建設の意思決定支援」というテーマでご講演いただきました。各地域で得られた多様で大量なリアルタイムの地上観測や衛星観測のデータおよび社会経済データ等を収集・格納することができる地球環境情報プラットフォームDIASを利用した、途上国でのダム建設の意思決定支援に関する研究や発電ダムの最適運用による利水・治水安全度の向上に関する研究についてご紹介いただきました。DIASは、高速ネットワーク、大容量ストレージ、大規模解析サーバの機能を備えた世界でも類を見ない高度なデータ統合・解析システムであり、これにより今まで利用しきれていない膨大な量のデータを処理・解析できるとのことでした。膨大な量のデータを社会に有益な情報に変換することは高度な技術が必要であり、また同時に社会にとって非常に有意義なものであることを感じました。

東京大学 川崎氏 
講演の様子 

 続いて、竹村公太郎氏には「日本文明とエネルギー−既存ダム活用による水力発電−」というテーマでご講演いただきました。既存ダムを活用し水力発電を拡大させることでどれほどのエネルギーを生み出せるのか、また、日本の地形が水力発電にどれほど適した地形をしているのかについて具体的なデータを示しながら説明いただきました。日本文明をエネルギーの観点から掘り下げて読み解いた解説は非常に興味深く、100年後の日本には必ず水力発電が必要になるという強いメッセージが大変印象的でした。

日本水フォーラム 竹村氏 
講演の様子 

4.おわりに

講演終了後の参加者交流会では、参加者が講師に感想を伝えたり、講演内で聞けなかった内容を講師に直接聞くことができたりと、大変有意義な時間を過ごすことができました。また参加者同士の懇親も深めることができ、今後の仕事に活かせるものであったように思います。
 これからも社会にとって必要不可欠なインフラ資産であるダムを将来にわたって最大限に有効活用していけるよう、ダム工学会若手の会では、特に次世代を担う若手に向けて、ダムの魅力を伝えていきます。またダムの業界において、既存技術が途絶えることなく継承され、さらには新技術が開発されるようにとの思いを込めて活動に取り組んでいく所存です。語りべの会は今回で8回目となりましたが、このような活動は地道な継続が重要であり、今後も積極的に活動したいと考えております。
 最後になりますが、ご講演いただいた日本水フォーラムの竹村様、東京大学の川崎様、東京工業大学の関係者の皆様、協力いただいた皆様に改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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