一般社団法人ダム工学会
 
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行事報告

第16回 ダム工学会研究発表会の開催報告

 

ダム工学会学術講演小委員会

 

 平成17年11月25日(金)に都内、星陵会館において第16回ダム工学会研究発表会を開催しました。発表会には120名の参加者を得て、13編の研究論文の発表と質疑応答が活発に行われました。


会場内風景


審査風景

  発表論文は別紙に示したとおりで、設計分野6編(基礎的研究関連3編、その他3編)、耐震分野3編、施工分野3編、技術開発分野1編と幅広い分野からの研究発表が行われました。

 今回発表された論文の特徴は、福岡県西方沖地震等の近年多発している地震への関心もあり、耐震分野が25%を占めていることです。また、建設費のコスト縮減策が注目されているなかで「ダムゲート運転支援システム」等の技術開発の発表が、当研究発表会で行われたことは非常に有意義なことであります。
今年は環境分野での発表がなく、ダム分野における環境問題に対する論文の投稿を期待いたします。

 当日の研究発表に対して、優秀発表賞選考委員会が会場内で開催され、慎重な審査の結果、優秀発表賞として次の2編が選定され、優秀発表賞選考委員会安養寺副委員長より賞状ならびに副賞が発表者に対して授与されました。

 

【優秀発表賞】    

「徳山ダムにおけるコア盛立の急速施工について」

(独)水資源機構 徳山ダム建設所      大家  充裕

「海水揚水発電所 上部調整池の遮水シートの耐久性について」

電源開発(株)エンジニアリング事業部   佐藤  道生

 

 

  ダム工学会研究発表会では優秀発表賞の選考時間を利用して、毎年、若手技術者を対象として特別講演を実施しています。

 今回の特別講演は、ダム工学会維持管理研究部会の小林 裕氏を講師に御招きし、ダム工学会維持管理研究部会においてダムの堆砂に関する研究成果の一部を、『排砂の視点からみた既設ダムの有効利用に関する検討』と題して、解り易く講演していただきました。

 講演では、@国内外の事例(放流管を用いた排砂事例、フラッシング排砂事例等)を含めて堆砂現象に関する対策について、A水位維持操作の実績よりダム堆砂の進行の減少について、Bダム堆砂によるプラスの影響(土砂供給による河床低下防止、土砂流入による濁水の長期化の改善等)について、C既設底部放流管構造に関する課題と対策について、多岐にわたる研究成果の報告がなされました。

 

第16回 ダム工学会研究発表会 発表論文一覧

1. 「水位放流方式の適用性に関する研究」

◆(株)建設技術研究所 東京本社 ダム室 芳地 康征

2.「福岡県西方沖地震におけるダムの挙動」

◆国土交通省 国土技術政策総合研究所 ダム研究室 吉岡 英貴

3.「徳山ダムにおけるコア盛立の急速施工について」

◆(独)水資源機構 徳山ダム建設所 大家 充裕

4.「既設堤体へのコンクリート打増しに関する課題と対応」

◆中国電力(株)新帝釈川発電所建設所 清水 雄一

5.「固化処理底泥土を用いたフィルダム堤体の耐震補強事例」

◆(株)フジタ 土木本部土木技術統括部 福島 伸二

6.「表面取水設備の選択取水設備への改造に関する検討」

◆(財)ダム水源地環境整備センター 研究第二部 西村 敬一

7.「簡易断熱温度上昇試験に基づくフィルダム監査廊の温度解析」

◆(独)農業工学研究所 造構部 構造研究室 浅野  勇

8.「蛍光法によるグラウト浸透状況の調査(第2報)」

◆(株)奥村組 技術本部技術研究所 浜田  元

9.「既設アースフィルダムの耐震強化と耐震性照査」−東京都水道局村山下貯水池−

◆日本工営(株)首都圏事業部 河川・水工部 森岡 昌昭

10.「フィルダムのコアの水圧破砕に関する基礎的研究」

◆(独)土木研究所 水工研究グループダム構造物チーム 冨田  尚樹

11.「海水揚水発電所 上部調整池の遮水シートの耐久性について」

◆電源開発(株)エンジニアリング事業部 佐藤 道生

12.「Web方式によるダムゲート運転支援システム」

◆日立造船(株)水門事業部 設計部 松原 夏子

13.「全面アスファルト表面遮水壁型調整池における遮水壁施工の最適化」

◆九州電力(株)小丸川発電所建設所上部ダム工事区 内田 浩平

 

※「第16回研究発表会 講演集」の一部訂正について

 発表論文のうち、「徳山ダムにおけるコア盛立の急速施工について」に掲載された「表ー1盛立速度の比較」について、執筆者から修正がありご報告いたします。

(論文掲載の表)

2005/9/31現在

  施工高
(m)
盛立厚
(cm)
築堤期間
(日)
冬期休止期間 月当り盛立高(m/月)
徳山ダム 155 30 1,087

有(12月〜3月)

4.28
味噌川ダム 140 15 2,492

有(12月〜3月)

1.69
阿木川ダム 101.5 15 701

有(1月〜2月)

4.34
奈良俣ダム 158 30 1,696

有(12月〜3月)

2.79


(修正表)

  2005/9/31現在

  施工高
(m)
盛立厚
(cm)
築堤期間
(日)
冬期休止期間 月当り盛立高(m/月)
徳山ダム 155 30 1,087

有(12月〜3月)

4.28
味噌川ダム 140 15 1,435

有(12月〜3月)

2.93
阿木川ダム 101.5 15 702

有(1月〜2月)

4.34
奈良俣ダム 158 30 1,277

有(12月〜3月)

3.71

 

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